楽天モバイルは、楽天市場で有名な「楽天株式会社」が運営する格安SIMの会社です。
(2015年12月1日からフュージョン・コミュニケーションズ株式会社から楽天株式会社に運営会社を変更)
ここでは格安SIMである「楽天モバイル」の魅力や特徴、メリット・デメリットなどを紹介します。楽天モバイルにはいくつかの大きな特徴があり、条件が合えば非常によい格安SIMと言えます。
- 楽天スーパーポイントが貯まりやすい。
- 通話SIMの「5分かけ放題オプション」を利用すれば5分以内の国内通話がかけ放題になる。
- 高速通信で実質の通信速度が他社よりも平均的に速く常に快適。
- 高速通信時に3日間で通信容量の限度があり、それを超過すると制限がかかり、200kbpsの低速となってしまう。
- 端末とのセット購入でお得なキャンペーンをよくやっており、端末を安く買えることが多い。
- サポート対応がよいため、初心者にも向いている
- 初月が無料で利用できる。
- 高速通信のON/OFFがアプリで簡単にできる。
楽天スーパーポイントによる還元は他社にはない大きなメリット
楽天ポイントが100円につき1ポイント貯まる!

楽天モバイルの大きな特徴のひとつとして、毎月の通信料金を支払った際に100円で1ポイントの楽天スーパーポイントが貯まる楽天ならではのメリットがあります。さらに通話SIM契約者の場合、契約中は楽天市場での買い物をした際にもポイントが常に2倍になる特典つきです。
ネットショッピングをする方であれば楽天市場を使う方も多いと思います。通話SIM契約の場合のみですが、楽天ポイントが2倍になるのはかなり強力で、特に楽天市場をよく使う方には、契約をする大きなメリットです。
5分かけ放題オプションが超お得!
通話SIMプランで、5分以内の国内通話であれば何度かけても月額850円で利用できる「5分かけ放題オプション」があります。これはキャリアでいう「カケホーダイライト」などの5分以内の通話であれば1,700円でかけ放題と同じサービスで、楽天モバイルの「5分かけ放題オプション」は月額850円で利用できるため、かなりお得です。 また5分を超えても30秒10円と安いです。
今までは通話を多くするユーザーにとって格安SIMはあまりメリットがないものでした。しかし楽天モバイルの「5分かけ放題オプション」を利用すればこの点もクリアになります。5分以内の通話であれば回数の制限なく、何度かけても月額850円でかけ放題です。
LINE同士での通話は無料であるものの通信量を消費しますが、5分かけ放題オプションで5分以内の通話であれば月額850円で利用できるので電話が多いユーザーにとっては、かなり使える通話オプションです。
通話を多くする人でも1回の通話を5分以内に抑えることができれば、格安SIMを使うメリットがかなり大きくなります。
SIMの種類を選ぶ!「データSIM」と「通話SIM」の違い
格安SIMでは「データ通信専用SIM」と「音声通話機能付きSIM」の2種類に分かれます。
楽天モバイルでは「データ通信専用SIM」を「データSIM」、「音声通話機能付きSIM」を「通話SIM」という名称で紹介しています。
「データSIM」は名の通り、音声通話機能はなくデータ通信のみができるSIMになります。
「通話SIM」はデータ通信(インターネットへの接続)と音声通話機能(普通に電話番号で電話をかける、受ける機能)の両方を兼ね備えたSIMです。通常の携帯は「通話SIM」になるので、特に理由がない限りは「通話SIM」を選択するべきです。
SIMのサイズを確認して選択する
各SIMでは、SIMの大きさを選ぶ必要があります。
大きい順に以下の3種類があり、利用するスマホ端末に合う大きさを選択します。
- 「標準SIM」(ひょうじゅんシム)
- 「microSIM」(マイクロシム)
- 「nanoSIM」(ナノシム)
大きさによって通信速度が違うわけではなく、あくまで利用するスマホ端末で対応している大きさのSIMを選択するということになります。
もしSIMサイズを間違えてしまい交換するとなった場合、SIMサイズの変更には手数料がかかるため、注意する必要があります。
利用する端末のSIMサイズがわからない場合は利用するスマホ端末名+SIMサイズなどで検索して調べればわかるはずです。
楽天モバイルで端末とセットで購入する場合は自動的にSIMを選択してくれるため、特にこのあたりは気にする必要はありません。初心者でよくわからない場合は、楽天モバイルでスマホ端末とSIMをセットで購入するようにしましょう。
【データSIM】電話を利用せずデータ通信のみでよければこれ!
音声SIMよりも基本料金が700円ほど安く、 音声通話を利用しないならばこちらのSIMがお得で十分です。
例えば以下のようなケースではデータSIMで十分でしょう。
- 携帯を2台持ちする際に電話を利用しない2台目として利用する場合
- 050〜ではじまるIP電話のみで十分な場合
- モバイルルータなどでデータ通信しかしない場合
アプリを使ってIP電話を利用する方法もある
データSIMでも実は050から始まる電話番号の「IP電話」アプリを使って電話を利用することが可能です。電話をかけることも、受けることもできます。ざっくりとした説明ですがスマホ端末からアプリを通してインターネット回線を使って通話をする仕組みになります。
有名なサービスでは、「SMARTalk」(楽天コミュニケーションズ)や、「050 plus」(OCN)などがあります。携帯電話や固定電話にかける時も安く、IP電話同士であれば通話料金が無料になります。
「SMARTalk」は月額の基本料金は無料で利用でき、利用した時だけ課金されるため、データSIMならば導入しておいて損はないアプリと言えます。
注意点としては、IP電話は緊急通報(110番、119番)が利用できません。
SMS機能のあり・なしを選ぶ
データSIMではSMS機能あり・なしを選択することができます。SMS機能とは「ショートメッセージサービス」のことです。
利用するシーンとしては、LINEなどのアプリで認証をする時などです。
また利用するスマホ端末によっては、SMS機能なしのSIMで問題が起こる場合があり、アンテナピクト問題(スマホが電波を掴んでいるのにアンテナが立っていないように表示される)、セルスタンバイ問題(スマホが電波を掴んでいるのに電波探し続けてバッテリーを消耗してしまう問題)などが起こる可能性があります。
SMS機能はありにすると料金が120円ほど高くなりますが、特に理由がなければデータSIMを選ぶ場合にはSMSありを選択した方が無難と言えるでしょう。
モバイルルータで利用する場合
モバイルルータを持っていて、データ通信でのみ利用する場合は通話はできませんので、データSIMを選択することになります。
【通話SIM】メイン電話で音声通話を利用するなら通話SIM
通常の電話もできるようにするならば、こちらの「通話SIM」を選択します。メインで利用するスマホならばこちらを選択すべきでしょう。
データSIMでIP電話を利用すれば音声通話の代替となりますが、緊急通報(110番・119番)が利用できなく、いざという時に困る可能性があります。そもそも格安SIMはキャリアよりも安い料金であるため、例えば子どもや高齢の両親などに格安スマホを利用させる場合は、ここは節約せずに通話SIMにしておく方がよいと思います。
通話SIMであれば、「楽天でんわ」をアプリを導入して安く利用することができます。
【楽天モバイルの料金プラン】低速の激安プランから高速の大容量プランまで幅広く選べる
楽天モバイルの料金プランの特徴は様々なニーズに応えるプランが幅広く用意されている点です。
各プランの月額料金 ※契約後のプラン変更も可能です。
データSIM | 通話SIM | 通信速度 | ||
SMSなし | SMSあり | |||
ベーシックプラン | 525円 | 645円 | 1,250円 | 200Kbps |
3.1GBプラン | 900円 | 1,020円 | 1,600円 | 下り最大 225Mbps 上り最大 50Mbps |
5GBプラン | 1,450円 | 1,570円 | 2,150円 | |
10GBプラン | 2,260円 | 2,380円 | 2,960円 |
200Kbpsの低速ではあるものの月々たった500円で激安無制限プランから、10GBの大容量の高速通信プランまで幅広いプランがあり充実しています。
「下り」はダウンロードする速度、つまりインターネットでサイトを見たり動画を見たりするときに関係する速度です。「上り」はアップロードする速度、つまりLINEやInstagramなどに自分で撮った写真などを上げたりするときに関係する速度です。
通常はダウンロードを使うことのほうが多いはずなので下りの速度が重要になってきます。
ベーシックプラン
通信速度は200Kbpsと低速ですが、通信容量をあまり使わないアプリや、テキスト文字のサイトなどをメインに見る方であればこのプランは激安なので選択肢に入ってくるでしょう。しかも容量の制限がなく使い放題です。
また2台目の電話待受専用として通話SIMを利用する場合は、このベーシックプランでかなりお得になります。ただやはり速度が遅いプランなので特殊なケースを除いて、通常は3.1GB/5GB/10GB高速通信プランを選択するべきです。
3.1GB、5GB、10GBの高速通信プラン (下り最大225Mbps、上り最大50Mbps)
通常はこちらの高速通信プランで自分に合った容量を選択します。
ドコモ・au・ソフトバンクの3大キャリアと比較しても大幅に安いのが特徴です。
まずは何GBにするかを選択しなければなりません。このプランでどの容量を選択するかは以下の点に注意しながら選んでいきます。
1.どのくらい使うのかを確認する
現在すでにスマホを利用している方は、1ヶ月の通信量を確認します。自宅や会社での利用がWi-Fi環境で外出している時しか通信量を消費しない方や、動画などを見ない方は3.1GBの容量で収まることが多いです。前月だけでなく、直近で2~3ヶ月分確認できるとベターです。
例えば1ヶ月の通信量が2GBであれば、3.1GBプランを選べばよいわけです。パソコンなどをテザリングを利用して通信する場合はそれなりに大きめの容量を選択した方がよいかもしれません。
なお、利用した通信量(高速通信での容量)が契約しているプランの月上限を超えた場合には、通信速度が200kbpsに制限されます。制限がかかった場合、翌月の1日になればリセットされ高速通信が利用できるようになります。
2.楽天モバイルの高速通信時の制限に気をつける
楽天モバイルでは高速通信時でも、各プランで3日あたり以下の通信速度制限があります。
通信速度制限がかかる3日間合計の高速通信量
3.1GBプラン | 5GBプラン | 10GBプラン | |
通信速度制限がかかる3日間合計容量 |
540MB | 1GB | 1.7GB |
月の契約プラン上限通信量とは関係なく別に、上記の通信容量を直近3日間の合計で超過した場合、通信速度が200Kbpsに制限されます。
例えば3.1GBプランにて2月1日~2月3日で通信量合計が540MBを超過、2月4日には3日間の合計が540MBを下回った場合、2月4日は速度制限がかかり、2月5日から通信制限が解除されることになります。1日でこの上限を超えても同様に制限がかかります。
なお3日間制限中の通信量も繰り越し容量、高速通信容量、高速通信容量追加パックが消費されるので注意が必要です。
3.通話SIMプランは最低利用期間が12ヶ月ある
通話SIMプランは 12ヶ月、最低利用期間の縛りがあります。もし12カ月以内で解約をする場合、違約金9,800円が発生してしまうので注意が必要です。ただしキャリアのように2年縛りの自動更新ではないため、12ヶ月を超えてからはいつ解約をしても違約金はかかりません。その点ではキャリアと違い安心できます。
また、データSIMプランはSMSあり・なし関わらず、最低利用期間はありません。
4.その月に利用しきれなくても翌月に繰り越しができる
楽天モバイルで大きなメリットのひとつにあるのが、容量を使いきらなかった月は翌月にその残りの容量を持ち越しして利用ができる点です。
例えば5GBプランを契約していて3GBしか利用しなかった月は、翌月は前月残りの2GB+当月の5GB=7GBまで高速通信が利用できることになります。また前月分しか繰り越しはできないため、前々月の容量を繰り越しすることはできません。
翌月に繰り越しができるため、ある程度は通信容量に余裕を持ってプランを選択してもよいですし、できるだけ節約したい方は利用する容量ギリギリのプランを選んで節約し、繰り越しになった場合は翌月余すことなく利用するという方法でもよいと思います。
【楽天モバイル特徴1】速度が平均的にかなり速い
楽天モバイルを利用するとわかるのは、他社の格安SIMと比較して平均的に実速度が速いことです。
特に昼の時間帯での速度が優秀で、多くの格安SIMで昼12時〜13時の間あたりは回線速度が非常に遅くなり、ストレスが溜まることが多いですが、楽天モバイルであればこの昼の時間でも問題なく回線速度が出て、快適に利用ができます。また夜間21時〜23時などの混みあう時間帯も快適でした。これは非常に大きな利点です。
ただし格安SIMは利用者が急激に増えているので、利用者が増えているにも関わらず設備増強をしない場合は今後速度が遅くなる可能性も考えられます。楽天モバイルは格安SIMに力を入れているように見えるので、この点は今後も期待したいところです。
格安SIMは主にドコモの回線を借りて運用していますが事業者により借りている回線の大きさとユーザー数の割合から、プランの最大速度が同じでも、速さが全く異なります。
【楽天モバイル特徴2】サポート体制が整っており対応が非常に丁寧で心強い
楽天モバイルはサポートがよく、これはかなり大きなメリットだと私は感じました。
格安SIMは料金が安い分、キャリアのようなサポートは受けにくい傾向があり、ある程度自分で調べたりするなどして問題を解決する姿勢が必要になります。しかし、どうしてもわからない点などは出てきてしまいます。それなりに携帯に詳しい人でも故障や不具合の疑いがある場合はサポートに問い合わせをして調査をしなければならならいのも同じです。
サポートは無駄に手厚い必要はないですが、何かしら問題が起こる可能性は誰でもあるわけですから、最低限の対応はしっかりとしてもらえるところでないと困るわけです。
楽天モバイルがすごいのはこのサポートも充実していることです。
電話でのサポートが受けられ、カスタマーセンターは「0800〜」からはじまる携帯からでも無料で相談できる番号で受け付けてくれます。
かける時間帯にもよりますが10分程度の待ち時間でつながり比較的早いです。通話料がかからないので仮に待ち時間が長くても気にならないので、大変助かります。何度か問い合わせでかけましたが、オペレーターの対応も非常に丁寧だと私は感じました。
これは格安SIMで料金が安いにもかかわらず、楽天モバイルの取り組みの本気度が分かる点で本当にすごいです。
楽天モバイルは実店舗を整備していて40店舗以上ありますが、さすがに全国にショップを展開しているキャリアのサポートには全く及びません。しかし安さとのコストパフォーマンスで考えれば非常によいですし、格安SIMの事業者の中では比較的高いレベルのサポートが受けられると思います。
【楽天モバイル特徴3】高速通信時でも3日間の通信制限がかなりキツイ
前述したとおり、楽天モバイルでは3日間で一定の通信量を超過すると、通信速度制限がかかり200Kbpsの低速に制限されます。
プランや個人の使い方によって変わりますが、唯一と言っていい難点がこれにあたります。
私の場合は平日は自宅や職場ではWi-Fiでつなげているため、通信量を消費するのは移動時間くらいでLINEやTwitterをする程度であるため平日は制限にかかることはまずありません。
しかし休日はほぼ1日中、外出しており、写真や動画を扱うと一気に制限に引っかかるというパターンが多かったです。
私のような土日などに一気に利用容量が上がる方には楽天モバイルは向いていないと言えます。
この速度制限の緩和についてはカスタマーセンターにも聞いてみましたが、今のところは緩和される予定はないとのことでした。
もちろん、この制限があるからこそ、低価格で高速な通信を実現しているのでこれは仕方がない部分でもあります。
キャリアメールは使えないが、楽天メールが使える!
楽天モバイルは格安SIMであるため、ドコモ・au・ソフトバンクにはあるキャリアのメールは利用できません。
代わりに楽天では、1回線契約につき1アドレス ”●●●@rakuten.jp” というメールアドレスが無料で利用できます。無料のメールアプリもあって簡単に利用できます。かわいい絵文字やデコメまで使えるのが特徴です。
メールアドレスがもらえる

使いやすいメールアプリ

絵文字やかわいいデコメ!

楽天モバイルのまとめ
楽天モバイルは総合的にバランスが取れており、オススメできる格安SIMのひとつです。
以下の方に合っている格安SIMと言えます。
格安スマホ初心者の方
速度が安定して速く、サポート対応が非常によいので初心者にもオススメできます。
電話をよくするけど格安SIMを使いたい方
通話SIMオプションの「5分かけ放題オプション」で5分以内の国内通話が回数制限なくかけ放題のため、通話もするけど格安SIMを使って料金を抑えたい方に向いています。
総合的にサービス品質が高く、特に「初心者の方には一番おすすめできる格安SIM」です。
格安SIMが初めての方には一番おすすめなので、楽天モバイルを検討してみてください。
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