「ぷららモバイルLTE」定額無制限を利用してみたレビュー・感想

ぷららモバイルLTEの「定額無制限」は結構使えるプランだった

ぷららモバイルには「定額無制限」プランが音声通話SIMでもデータ通信専用SIMでもあり、利用することができます。LTEプランでありながら、下り最大速度は3Mbpsと制限されています。実際に使ってみると通信量の上限などで制限はなく、1日あたりの上限値も決まっていないように思えました。

ただ使い放題プランは人気があり、ユーザーが殺到している状態のため、実際の速度には波があります。3Mbps近く(実際に2.7Mbps程度出ることもあります)まで速度が出ることもあれば、夜の時間帯などは0.5〜1Mbps程度に落ちますし、混雑する昼の12〜13時は0.1Mbps程度まで落ちることもあります。

その他テザリングで、周りのスマホ・タブレット・パソコンなどでの利用もして速度計測をしていましたので、そのあたりもレビューしていければと思います。

ぷららモバイルLTEのウェブサイトで申込してから届くまで

まずぷららモバイルLTEのウェブサイトで申込をします。音声通話SIMにするか、データ通信専用SIMにするのか、プランはどれにするのかを決めて申込します。ぷららモバイルLTEを選択するメリットとしては「定額無制限」を選択できることであり、それ以外のプランにする場合はぷららモバイルLTEを選択する必要はないと思います。

ぷららモバイルはOCN系のMVNOであるためOCNモバイルとプランが似ていますが、「定額無制限」プランはOCNモバイルには無いプランです。「定額無制限」プラン以外を利用するならば、ぷらら以外の格安SIMの方がプランが多いため、他をおすすめします。

ちなみに定額無制限のプランを展開している格安SIMは少なく、他には「U-mobile」「ワイヤレスゲートSIM Fon PREMIUM Wi-Fi」くらいです。

ぷららモバイルでは、最近は初月無料キャンペーンを毎月のようにやっており、いつまで続くかはわかりませんが、月初に申込をした方が初月を無料で利用できる期間が長くなりお得になります。

申込後SIMはすぐに到着

話は戻りますが、ウェブサイトから申し込み後はSIMの到着を待つだけです。

私の場合、申込後の3営業日後には到着する早さでした。ぷららモバイルからメールで案内されるウェブ画面でも発送状況は確認できますが情報の更新が遅いようで、届いた日にもウェブ上ではまだ発送前になっており、いつ発送されるのかと発送状況の画面を見て待っていると、いつの間にか届いていたという感じです。

SIM封筒到着

到着したSIMカードや書類

送られてきたA4サイズくらいの封筒はヤマト運輸で届きました。同封されていたのは、SIMカード・申込確認書というプラン料金や規約が書かれた用紙・設定マニュアル(APN設定方法など)が同封されています。

SIM同梱物

また別途、1日遅れで封筒が届き、ウェブのログインID・パスワード等の記載された「ぷらら会員登録証」という用紙が送られてきました。この後から送られてきた封筒が届かなくてもSIMの設定はできます。

ぷららモバイルLTEのSIM初期設定

開封してSIMカードを取り出し、スマホに挿し込みます。次にAPN設定を行います。これですぐに利用が開始できました。

ぷららSIMカードSIMセッティング

ぷららのサイトは説明がわかりにくい

ぷららモバイルLTEを利用する上で、一番やっかいだったのが、ウェブサイトのわかりにくさです。ぷららは光回線など他のサービスも提供しておりHP(ホームページ)では、ぷららモバイルLTEだけでなく、光回線などのインターネット回線説明、終了した3G回線SIMの説明などが入り乱れていてわかりづらくなっています。

例えばヘルプを見ても、一部を除き、その情報がぷららモバイルLTEの説明なのか、他のサービスの説明なのか区別がつきにくいのです。そのため、わからないことはいちいち問い合わせフォームからサポートに確認する必要がありました。

問い合わせフォームからの問い合わせは、だいたい翌日には返信してくれる(朝一で問い合わせしても当日に返信が来たことはない)ため約1日のタイムラグがあります。問い合わせフォームの返信は内容も含め、しっかりしてくれるためよいのですが、サイトの情報がわかりにくいことを考えるとサポートが悪いとも言えます

管理画面を利用する際も使いにくさはかなりあります。パソコンで利用することが前提になっており、スマホで管理画面ログインしてもパソコンと同じ画面が表示され、使い勝手はかなり悪いです。

定額無制限プランを使ってみた速度の特徴

ぷららモバイルLTEの定額無制限プランは、最大で3Mbpsのダウンロード速度がでるようになっていますが、実際の速度は時間帯や曜日など日によってバラバラです。ある程度の傾向をもとにまとめてみました。

ぷららモバイル速度計測

少し前のぷららモバイル速度計測(例)

平日の朝

朝はやや込み気味であり、通勤のラッシュアワーになると速度がどんどん落ちます。朝7時台だと0.5Mbps程度に低下することが多かったです。

また平日は朝9〜10時くらいになってくると速度が1Mbps程度に落ち着いてきて、12時くらいまでは、1〜3Mbpsに落ち着きます。

 

平日の昼

昼の12時過ぎになると速度が遅くなりはじめ、1Mbpsを確実に下回り始めます。12時半〜13時くらいは0.1Mbps程度になり、ウェブページ閲覧でも結構厳しい状態になります。日によって混雑具合が違いますが、13時を過ぎると1Mbps程度まで回復することが多いです。

14時〜17時くらいまでは1〜3Mbps程度の速度に落ち着きます。

平日の夕方〜夜

夕方17時過ぎから速度が遅くなり始め、1〜1.5Mbps程度に低下します。日によっては17時に結構遅くなることもあれば18時くらいまでそこまでは遅くならない日もあります。

徐々に遅くなり、20時以降はかなり重くなり24時までこの状況は続くことが多いです。20時台は1Mbpsをきることが多く0.5〜0.8Mbps程度の速度になることが多いですが、たまにこの時間帯(平日)でも2Mbps出ている時もあり、まちまちです。22時以降も1Mbps 程度が続きます。

休日の傾向

休日は平日とは異なり、慢性的に遅いイメージです。休日は朝も10時くらいになると1〜2Mbpsくらいで平日よりは遅めの傾向があり、昼以降は1Mbps前後と低速が続くことが多いです。またm休日の昼12〜13時は平日のように極端に遅くなることはなく1Mbps程度出ているときが多いです。

ネットバリアというフィルタ機能がデフォルトONになっている

ぷららモバイルLTEはでは初期の設定で、接続先のフィルタリング設定がONになっています。

具体的には、フィッシングサイトや一部のアダルトサイトがフィルタリングされていて、そのサイトにアクセスしようとすると接続できない旨の表示が出て、接続できません。

ネットバリア

一見便利に見えますが、リテラシーが低い子供など以外には邪魔なだけであり、関係ないサイトまで遮断されたりするため、私はすべてOFFにして自由に使えるようにしていました。

ネットバリア設定

 

管理画面にログインして設定ができるため、必要な方はこの設定をON/OFFすればよいかと思います。有害サイト(アダルト・児童ポルノ・暴力など)のフィルタがレベル0〜2までの3段階、パケットフィルタ(動画・ゲーム通信のフィルタリングができるようです)がレベル0〜2までの3段階、WinnyのフィルタON/OFFがあります。

子供に格安SIMでスマホを与える際はぷららモバイルLTEで制限をかけるなどもありかもしれません。ログインしないと設定の変更はできないため、そういった使い方にも有効です。

スマホでもYouTubeなど動画を観るのは厳しい

私はすべてのフィルタリング設定をOFFにしていたので、動画も観れるはずでしたが、結論からいうとぷららモバイルLTEの定額無制限プランの速度では動画を観ることは厳しい状況でした。

日中でもスピードテストでは1〜3Mbps程度のダウンロード速度が出ておりYouTubeなどの動画をストリーミング再生する際の速度としては十分なはずでしたが、なぜかYouTubeなど動画サイトの閲覧をする際は、かくかくして閲覧が厳しい状況でした。

パケットの制御によって動画閲覧時の制限などがかかっているのかどうかは不明ですが、スマホで観るサイズの動画でも厳しかったことから可能性は否定できません。また、どのみち夕方以降はそのそも速度が遅くなり、動画の閲覧はほぼ不可能です。

スマホで動画を使い放題プランで観たいと思っている方は、ぷららモバイルLTEの定額無制限プランは止めておいたほうがいいでしょう。

テザリングでのパソコン利用は厳しい

ぷららモバイルLTEではテザリング制限などはないため、スマホのテザリングで周辺機器をインターネットにつなぐことができます(スマホ端末でSIMロックなど制限がある端末ではテザリングはできない場合があります)。

スマホでテザリングして、パソコンで利用すると日中でも最大で0.5〜0.8Mbps程度しか出なく1Mbpsは出たことがありませんでした。これはiPadなどのタブレットやスマホで試した時も同じです。テザリングでは速度がでなく使い勝手は悪いため、実質テザリング利用には向かないと言えるでしょう。

ぷららモバイルLTEを利用したまとめ

ぷららモバイルLTEの定額無制限プランを利用してみて思ったのは、個人的な意見としては中途半端であり、用途としてよい使いみちが限られるというのが感想です。

他社のプランで、速度がぷららより出て10GBのLTEプランが月額3,000円程度のものもありますし、パソコンなど他の端末で使うのであればWimax2+などは月額4,000円程度で利用できます。このあたりを考慮すれば用途別ではぷららモバイルLTEを利用する理由がなくなってしまいます。

しかし、速度が遅くてもいいので無制限にスマホのデータ通信を使いたい場合にはよいと思います。テザリングを含めて利用をしたい場合などに速度は遅くてもよければぷららモバイルの定額無制限プランはありだと思います。