キャリアから格安SIMへMNPする手順

キャリアの契約から格安SIMへMNPで乗り換えする方法

現在、ドコモ・au・ソフトバンクのキャリアで携帯を使っていて、格安SIMに乗り替えを検討している方向けに、私の経験を踏まえて乗り替えの手順と注意点を解説したいと思います。

【ステップ1】現在の通話時間、通信量を確認する

事前の検討のための準備として、スマホをキャリアで現在利用している場合は、まず現時点での1ヶ月に利用している通信容量をチェックします。まず各キャリアの公式サイトでログインして現在の利用している通信容量を確認してください。各社の確認方法はホームページでも紹介しています。

また請求書などで通話時間の確認も行っておきます。ガラケーを利用している場合、データ通信量はあまり参考にならないため(スマホとガラケーでは元々の通信量が違うため)、請求書などで通話時間のみ調べておきます。

【ステップ2】利用するスマホ端末を決める

格安SIMに切替をする際に、スマホ端末は何を使うのかを決めます。

スマホとセットで販売されている格安SIMを購入するメリット・デメリット

格安SIMでスマホセットを購入するメリットは以下の点です。

  • 相性を気にする必要がなく確実に動作する端末である
  • 設定が簡単・もしくは最初から設定済で初心者でも安心
  • 場合によっては割賦販売をしていて初期費用を抑えられる

デメリットは、以下の通りです。

  • 格安SIMがセット販売しているスマホ端末は種類が少なく選択肢が少ない
  • 余計なアプリが大量インストールされていることもある(楽天モバイルなど)
  • 割賦販売などで最低利用期間の縛りが発生することがある

スマホセットがおすすめな格安SIMとしては、FREETEL、楽天モバイル、mineoあたりです。FREETELは特に自社で開発・販売をしており価格も安く性能がいいためおすすめです。楽天モバイルはよくキャンペーンをやっており、タイミングが合えばかなり格安でスマホを購入できることがあります。 

格安SIMのSIMカードのみを購入するメリット・デメリット

端末は別途そろえて、格安SIMのみを購入する場合のメリットは以下の点です。

  • 選択肢が多いので自分に合ったプランを選べる
  • 選択肢が多くなるため価格を抑えることができる
  • 制約が少ない

デメリットとしては、以下のとおりです。

  • 初期設定などを自分で行う必要がある
  • 事前に利用するスマホが対応端末にあるかどうかを調べたりする必要がある
  • 対応端末にないスマホ端末と格安SIMの組み合わせの場合動く保証がない(事前にネットで情報を集めればあまり問題ないはずです)

 格安SIMとは別に、スマホ端末を用意する場合は、大きく分けて以下3つの選択肢があります。

1.新たにSIMロックフリーのスマホを購入

ガラケーやスマホから格安SIMに乗り替える方で新たにスマホを購入する場合は、SIMロックフリーのスマホを購入すべきです。キャリア製スマホはそのキャリア以外のSIMでは動作しないようSIMロックがかかっており、SIMロックフリーのスマホとはキャリア製以外のSIMロックがかかっていないスマホのことです。

まずSIMロックフリースマホにすると、格安SIMでテザリング(スマホを経由して周りのパソコンなど外部機器をインターネットに接続する機能)が通常は利用できます。

またSIMロックフリースマホであれば、海外に行った時にも現地の安いプリペイドSIMを利用できるなど利便性が高いです。

SIMロックフリースマホは、安いものだと1万円前後からあり、ミドルクラスで3万円前後、ハイクラスになると5万円以上するものもあり、いろいろな種類から選べます。また、格安SIMとセット販売になっているものがあり、初心者の方は相性の問題などからもセット販売の格安SIMを選ぶとよいでしょう。

2.ドコモ製のスマホを既に持っている、もしくは中古で買って利用する

既にドコモ製スマホを持っていてそのまま、格安SIMで利用する場合、ドコモ系格安SIMであればSIMロック解除していなくても利用が可能です。SIMロック解除していた方が海外旅行などで現地のSIMを利用したりすることも可能な場合が多いです。

注意点としては、ドコモ製スマホではSIMロック解除をしても格安SIMではテザリングができないことがほとんどです。ドコモで購入したiPhoneもSIMロック解除してもテザリングはできません。

3.au製のスマホを既に持っている

現在au製スマホを利用していて、格安SIMに乗り替えしてそのまま利用する場合、mineo(Aプラン)・UQmobileのどちらかしか選択肢がありません。

また相性があり利用できないau端末があるため、mineo・UQmobile社のHP(ホームページ)で対応端末を確認してから申込をする必要があります。au系の格安SIMは2社しかなく、au系の端末ではドコモ系格安SIMは利用できないため選択肢が少ないです。そのため中古でこれからスマホを買う場合はau製スマホでなく、選択肢の多いドコモ製スマホをおすすめします。 

【ステップ3】自分に合った格安SIMを選ぶ

どのスマホで格安SIMを運用するかが決まったら、どの格安SIMにするかを選びます。

1.データ通信量(1ヶ月)からプランを検討する

ステップ1で確認した1ヶ月に利用する通信量から格安SIMとプランを選びます。大抵の方は1ヶ月3GB以内に収まります。ある調査会社の調査によると利用者の50%は1ヶ月の通信容量が3GB以内のようです。動画などを観る方はもう少し容量が多くなるかもしれません。

音声通話をそれなりにする場合は、FREETELや楽天モバイルの5分以内かけ放題などのプランを検討するとよいと思います。また、通話料金が半額になるサービスを利用するのもおすすめです。

2.格安SIMの対応端末をHPで確認

基本的にドコモ系の格安SIMであれば、SIMロックフリースマホ・ドコモ製スマホのほとんどで問題ありませんが、HP上で公開している対応端末にないスマホを利用して格安SIMを実際に挿したら動かなかった場合、全くサポートすらしてくれない場合があります。

HP上に公開されている対応端末が多い格安SIMの方がいいのは間違い有りません。FREETEL、楽天モバイル、IIJmioなどは対応端末(動作確認が完了している端末)が圧倒的に多いため、おすすめできます。

3.利用するスマホのSIMサイズを確認

格安SIMを申込する際にSIMのサイズを選択する必要があります。利用しようとしているスマホ のSIMサイズが、標準SIM・マイクロSIM(microSIM)・ナノSIM(nanoSIM)のいずれなのかを確認しておく必要があります。

4.自分の利用シーンから合った格安SIMを選択する

格安SIMは安い代わりに、混雑時に通信スピードが遅くなるものや、通信量の上限があったりと各社さまざまで、自分の利用にあった格安SIMプランを選択しなければなりません。失敗しないためにも情報収集が必須です。

格安SIMとキャリアの違いは?! キャリアメール・2年縛りはどうなるのか?」の記事でキャリアと格安SIMの違いを記載しているのでこちらも参考にしてください。

 特にどの格安SIMにするかを決めていなければ、私のオススメは、FREETEL楽天モバイルです。

【ステップ4】格安SIMへ乗り換え&準備

利用する格安SIMとスマホ端末が決まったら実際に乗り替えの手続きに入ります。ほとんどの格安SIMでは手続きの方法は同じであるため、「FREETEL(フリーテル)でウェブからMNPの申込と開通をした際の手順・感想・レビュー」の記事も参考にしてみてください。

手順としては以下の通りです。

MNP予約番号を入手

まず契約しているキャリアに電話やショップに行き、MNP予約番号を発行してもらいます。MNP予約番号は有効期限が発行から15日間であるため、注意が必要です。

具体的な手続きは各社以下の通りです。

ショップで手続きをする場合

  • docomo:ドコモショップで手続き
  • au :auショップで手続き
  • Softbank:ソフトバンクショップで手続き

電話で手続きをする場合

  • docomo:151(ドコモ携帯)、0120-800-000(一般)
  • au:0077-75470
  • Softbank:*5533(ソフトバンク携帯)、0800-100-5533(一般)

またMNPが完了した場合、手数料として2,000円〜3,000円の手数料がかかります。MNP予約番号を発行してからMNPせず有効期限が過ぎた場合、そのまま現在の契約が続き手数料もかかりません。また再度MNP予約番号を発行し直すことはもちろん可能です。

【ステップ5】購入する格安SIMのウェブサイト経由でMNP手続きを行う

次に実際に格安SIMの申込をウェブサイトからします。店舗での手続きを検討したい場合は「店舗があった方が安心?!店舗がある格安SIM比較」の記事などを参考にしてください。

格安SIMによってSIMが使えなくなる期間の有無が違う

格安SIMではMNPの際に、選ぶ格安SIMによって電話が利用できなくなる期間がゼロの場合とSIMカードが到着するまでの数日利用できなくなる場合の2パターンあります。

  1. 申込後、SIMカードが届いてから切替えするため電話が利用できない期間がない
  2. 申込後、SIMカードが届くまで電話が利用できない

電話が利用できない期間がゼロの方がいいため、FREETEL、楽天モバイル、OCNモバイル、IIJmioなどがおすすめです。「使えない期間がゼロ! 即日MNP(ナンバーポータビリティ)が可能な格安SIM」の記事にも詳細があるのでもっと詳しく知りたい方は併せてご覧ください。

実際に申込をしてSIMの到着を待つ

用意しておくべきものは以下の3つになります。

  • MNP予約番号
  • 本人名義のクレジットカード
  • 運転免許証などの本人確認書類

そして格安SIMのウェブサイトから申込を行い、SIMの到着を待ちます。また申込時に事務手数料として約3,000円程度かかることが多いです。 

【ステップ6】SIMが届いたら格安SIMのセッティング・APN設定

SIMが届き、SIMが届いてからMNPの切替を行うタイプの格安SIMは、電話やWebからの手続きによりSIMの切替を行います。

そして新しいSIMをスマホに挿して、APNの設定を行います。これは送られてきたSIMに説明が同封されているはずです。またスマホセットの場合、既にセッティングされて渡される場合もありこの場合は何もしなくてもすぐに利用できる場合があります。

この初期の通信設定を自分で行う必要がある部分が難しく感じる方もいるかもしれませんが、そこまで難しいものではないため、説明などをよく読んで対応をしましょう。

また以前の端末からデータの移行を行う必要があります。Googleのアカウントを持っていれば電話帳の移行は簡単ですし、あとはパソコンを介してデータの移行を行いましょう。

設定まで完了すればあとは快適な格安スマホライフあるのみ! 

設定まで完了すれば、あとは料金を安く快適に格安スマホを利用できます。料金はキャリアの時よりもかなり安くなるはずです。