iPhoneSEを購入して1ヶ月使ってみた感想・レビュー

iPhoneSEを利用してから1ヶ月経過のレビュー

iPhoneSEを4月1日に入手し利用してから1ヶ月が経ちました。以前はAndroid端末の他に、iPhoneはキャリアのiPhone5Sをメインに利用していましたが、乗り換えをしてから1ヶ月間、メインの携帯として使い倒したので、そのレビューを私の視点からしてみたいと思います。

基本的には性能面について、iPhone5SからiPhoneSEへの乗り換え比較レビューです。ただ大きさやボタン配置が全く同じであるため、大きさ・使い勝手の比較として、一部iPhone6S・iPhone6S Plusを触ったときの比較をしています。

iPhoneSEはiPhone5Sと比較すると筐体は同じ

既にiPhoneSEは発売から1ヶ月が経ち、情報が溢れているので重複になるかもしれませんが、基本的なところも含めてお伝えします。まず見た目に関しては、iPhoneSEとiPhone5Sを並べてみるとと筐体が全く同じに見えます。わずかにiPhoneSEの方が大きいという噂もありますが、私が並べて確認した限りでは違いは全くわかりませんでした。ちなみに写真は購入したばかりのフィルムがついたままのものがSEです。

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iPhoneSE(左)・5S(右)正面

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iPhoneSE(左)・5S(右)背面

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iPhoneSE(下)・5S(上)側面

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iPhoneSE(下)・5S(上)底面

表面、背面はもちろんのこと、側面のボタン、端子位置まで全く同じです。背面に”iPhoneSE”と刻印してある点が唯一の違いでしょうか。そのため、実際にiPhoneケース・保護シートフィルム等はiPhone5Sのものを着けても問題はなく利用することができました。iPhone5S用のものがAmazonなどで安く豊富に存在しているため、ケース・保護シートもよいものが安価に手に入れられることはメリットと言えます。

随所で起動速度の向上を感じられるiPhoneSE

iPhoneSEではA9チップが採用され速度など大幅にアップグレードされており、見た目はiPhone5Sと同じでも、以前よりも快適に使えることになります。実際にいくつかの点で大幅な向上が見られると同時に、パワーを必要としないアプリなどでは当たり前ですが体感では変化を感じられなく、変化を感じられる点は限定的でした。

カメラの起動は圧倒的に速くなった

カメラの起動は圧倒的に速くなりました。アプリを立ち上げれば一瞬で撮影に入ることができます。これは裏でタスク起動していなくても、本当に一瞬です。iPhone5Sを利用していたユーザは体感的に気づく点のひとつではないでしょうか。

カメラではLive Photosが実装された

機能の追加で、Live Photos機能が4インチのiPhoneでは初めて採用されています。写真として静止画で撮ったものが、写真をタッチし続けると動き出します。撮影前後の映像がわずかに再生されるイメージで、これはiPhone6Sでも実装されていた機能です。しかし個人的には、あまりメリットは感じられず、正直無くても良い機能だと感じました。

撮影でカメラのホールド感はSEがしっくりくる

iPhone6Sと比較して使ってみてわかったのですが、iPhone6Sでは筐体の角が丸いためか、写真を撮る時に片手だとホールドしにくく、大きさからしてもiPhoneSEの方が持ちやすくホールドしやすいと感じました。これも手の大きさや好みによるものなので、あくまで使う人によって分かれそうです。

 Touch IDの認証も少し速くなった気がする?!

ロック画面からTouch IDによる指紋認証でのロック解除速度も少しだけ速くなったように感じました。どうやらTouch IDは第一世代のままで新しくなったわけではないようですが、A9チップとなりチップ性能の向上によるものなのかもしれません。

それ以外のアプリ起動などで大きく変わったと体感できるものはなかった

私が利用した限り、iPhone5Sと比べウェブブラウジングやアプリの利用など普段使う分には体感でとても速くなったということはなかったです。これは既にiPhone5Sで不満はない速度であったこともあり、カメラなど起動に時間がかかっていた一部のアプリを除き、体感での速度向上という点ではそこまで感じることができませんでした。このあたりは想定通りというところでしょうか。

片手操作はやはりiPhoneSEが一番だと思う!

iPhone6Sも何度か触ってみたりしましたが、画面のサイズはやや大きく情報量が多い分、iPhone6Sの方が好みの方も多いかもしれません。ホーム画面でもアプリの表示が6SはSEと比べると一段多くなります。iPhoneSEと6Sの比較でいうと、好みや慣れの問題で違ってくるため、家電量販店やアップルストアで実際に確認するとよいかもしれません。

iPhone6S Plusと比較すると、やはりサイズの大きさは歴然です。画面が大きく情報量が多い点からするとこれもiPhone6S Plusがよいという人の方は多いと思います。ただ最大の難点としては、6S Plusではカメラが使いづらい点でしょう。

その点、iPhoneSEは片手で簡単に写真や動画の撮影ができます。私は旅行なども含めて外出した時にデジカメではなくiPhoneで写真を撮りますし、メモ代わりにiPhoneで撮影して済ませることが多いため、今のところ、iPhoneSEの大きさが一番しっくりきます。

片手の操作では、アプリを使って文字の入力をするとき、ブラウザのアドレスバーをタッチするときなど片手操作に絞って見ると、iPhoneSEの方が操作しやすいように思います。無理に大きい端末で片手操作をすると落としてしまうこともあります。どのiPhoneを選ぶかは一長一短なので、最終的には自分の利用シーンを想定し、どういった操作が多いかの用途で考えるべきでしょう。

iPhoneSEはバッテリーの持ちが大幅によくなった!

iPhoneSEで一番変化を感じたのがバッテリーです。ここは圧倒的にパワーアップされていて、多くの人は1日持つレベルまで向上しているはずです。

スマホでバッテリー容量を多く消費するもののひとつがディスプレイ表示であり、iPhone6Sなどよりも画面サイズが小さいため逆にここはSEの方が長く持ちます。もちろん大きいサイズの方が大きいバッテリーが積めるという点もありますが、100%充電しておけば1日持つのは大きなメリットです。

日によって使い方は違いますが、私はおおよそ以下の用途で使います。

  • 情報収集(ウェブサーフィン、NewsPicksアプリなど)
  • Twitter、Facebook、InstagramなどのSNSアプリ
  • LINE、メールでやりとり
  • 音楽を聞く(1時間程度)
  • カメラ撮影は10〜100枚程度までまちまち(動画撮影はあまりしない)
  • その他、少しずついろいろと利用(天気、乗換案内アプリなど)
  • YouTubeなど動画はスマホで観ない、ゲームもしない

情報収集の時間が数時間と長いため、ここが電池の消耗が激しい部分です。

この利用方法で、今まではiPhone5Sでこの使い方をすると1回は充電をしないといけない状態でした。しかしiPhoneSEではこの使い方で、丸1日利用しても電池残量は50%残っているという驚異的なバッテリーの持ちです。以前のiPhone5Sのバッテリーは2年経つくらいでヘタっていたことはありますが、購入当初と比較をしてもやはり電池の持ちは圧倒的です。あまり使わないときは1日経ってもバッテリー残量が90%台です。

3D touchなどが実装されなかったこともあるかもしれませんが、操作の観点での機能面向上はあまりなかったため、バッテリーの持ちがかなり長くなったという点が一番インパクトのある点でした。

iPhoneSEは価格がかなり安く設定されている

アップルストアで購入できるSIMロックフリーiPhoneはある程度のストレージ容量を求めれば新製品だと10万円を超えるのは当たり前でした。しかし今回iPhoneSEは、iPhone6Sには劣るものの最新の販売端末としては、64GBの容量でも6万5千円ほどでSIMフリー版iPhoneを購入できるほどにまで安くなりました。

格安SIMが多く登場しているこのタイミングでは、iPhoneSEと格安しMの組み合わせは料金と性能のバランスがかなりよく、有力な選択肢になります。Androidのハイエンド端末は物によって異なりますがストレージ32〜64GB程度のもので、6〜9万円程度することを考えると、それよりはiPhoneSEの方が価格と性能のバランスからして魅力的です。

ドコモ・au・ソフトバンクのキャリアで割賦販売による購入の方が、月々の割引があり安くみえますが、そもそもの料金が高く2年縛りなどの制約まであるため、2年間でトータルの通信料金を含めて考えると高くつきます。

以前まではiPhoneを使っている方の多くが、キャリアで購入したiPhoneが多かったと思いますが、高い料金を払わずに、アップルストアでSIMロックフリーiPhoneSEを購入して、格安SIMで運用したほうがトータルで大幅に安くなるケースがほとんどです。

海外での利用でもSIMロックフリーiPhoneは便利

iPhoneSEをSIMロックフリー版で購入すれば海外旅行や海外出張に行った際も、現地の安いプリペイドSIMを購入すれば、ネット通信が安く便利に利用ができます。キャリアiPhoneのSIMロックを解除して利用する方法でもよいですが、テザリングが使えなかったりといろいろ不便な点があることは留意する必要があります。

キャリアの海外ローミング(キャリアが海外の事業者と提携している回線でつながり海外でも利用ができるサービス)を利用すると非常に高くなります。最近は料金が安くなってきている部分もありますが、キャリアのプランは例に漏れずわかりにくく、間違えば高額な請求がくる可能性を考えるとキャリアの国際ローミングサービスは使いたくないのが心情です。

現在は海外でのプリペイドSIMも充実してきて当たり前になっており、現地でプリベイドSIMを借りて運用すれば、プランにもよりますが、台湾やタイなどのアジア圏であれば1日500円程度で使い放題が可能なプランも多く存在します。

iPhoneSEでもA9チップがTSMC製とサムスン製がある

iPhone6Sに続き、iPhoneSEでもA9チップではTSMC製かサムスン製の両方が存在するようで、気にする方の間では少し騒ぎになっているようです。性能の差は誤差の範囲内であり気にする必要はないですが、調べたい方は「Lirum Device Info Lite」アプリ(無料)をAppStoreからダウンロードして立ち上げればわかります。

iPhoneSEを1ヶ月利用してのまとめ

iPhone5Sユーザーは店頭でiPhoneSEを試してもおそらく、すぐには違いに気づかないでしょう。全く同じに見えると思います。ではiPhone5Sユーザーは見た目が変わらないiPhoneSEに乗り換えても意味が無いかと言われればそんなことはありません。

iPhoneSEは見た目は変わりませんが性能はアップしているのは確実であり、バッテリー持ちが大幅に強化された点は、大きな利点でこれだけでも乗り換える価値が私はあると思っています。充電器を持たず、バッテリー残量を気にせずにスマホを利用できる生活はかなり快適です。

細かい点でも性能アップを感じることはできるので、特にiPhone5Sユーザにはぜひ、iPhoneSEへの乗り換えを検討して欲しいと思います。