自分の携帯電話番号そのままに通話料を半額にする方法
格安SIMは基本料金やインターネットの接続料金が3大キャリアよりも圧倒的に安いですが、電話での通話に関しても通話料が半額になるアプリを使うなどすれば料金がかなりお得になります。今回は格安SIMでも利用できる半額通話サービスについて比較をしていきます。
紹介するのはすべて、音声通話ができるSIMを前提としたサービスになります。データ通信専用のSIMでは利用できないのでご注意ください。
「楽天でんわ」は電話番号そのままでかけられる半額通話サービス
楽天が展開する「楽天でんわ」は、楽天でんわアプリ経由で電話をかけると、10円/30秒の格安通話料金で電話ができて、相手に自分の携帯番号そのままで通知もできるサービスです。楽天でんわはこれ自体が単体のサービスになっているため、楽天モバイルのSIM契約をしていなくても利用が可能です。私は一番使いやすいため楽天でんわをメインに電話をかけています。
楽天でんわ: http://denwa.rakuten.co.jp/
国内通話は10円/30秒(税別)と格安で利用できます。国際通話も10円/30秒(非課税)で利用ができ、とても格安です。プランによりますが3大キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)では一般的に20円/30秒の料金がかかり格安SIMでも標準的にはこれと同じため、半額で電話をかけられることになります。
月額基本料は0円で利用できるため全く使わない月は0円であり、通話をした分だけ後で楽天に登録しているクレジットカード経由等で支払いをするようになっています。
通話の品質はよく、私の経験では通常の電話をしているときと体感では全く変わりません。はっきりとクリアに会話が聞き取れ、相手にも聞き取りにくいと言われたことは今のところ特にありません。IP電話とは仕組みが違い電話回線を利用するため品質がよいようです。楽天ポイントも100円につき1ポイントですが付与されるため、楽天サービスを利用する方にはその点でもいいかもしれません。
楽天でんわの使い方
楽天でんわアプリはiPhone用、Android用ともに用意されており、どちらでも利用が可能です。スマホについている電話帳との連動ができるため、スマホにもともとついている電話機能と同じ感覚で電話をかけることができ使いやすいです。
初めての利用では楽天でんわへのWebから登録が必要です。画面の指示に従って進めればよく、楽天のIDを既に持っている場合はスムーズに進みます。登録完了後に楽天でんわアプリをダウンロードして起動し、楽天IDとパスワードを入力する画面になるので、ログインすれば利用可能となります。
楽天でんわを利用する際の注意点
楽天でんわでは、フリーダイヤル、ナビダイヤル、110番などの3桁番号への発信はできないため注意が必要です。
また楽天でんわの「5分かけ放題オプション」以外のキャリアなどの電話かけ放題プランを利用している場合は、楽天でんわアプリではなく、スマホにもともとある電話機能(アプリ)からの通話が必要です。楽天でんわ経由で電話をかけると音声通話の発進時に必ず「003768」の番号がついてしまうためです。もしくは楽天でんわアプリ内の無料通話リストに登録する機能を使えばこれを回避できます。
楽天でんわを利用してみての感想
楽天でんわはかなり利用していますが、通話に問題があったことは私の場合はありません。登録時に楽天のIDが必要なことは面倒な点ではありますが、半額で利用できますし安定して快適に使えるのでおすすめです。
FREETEL(フリーテル)の「通話料いきなり半額」
楽天でんわと同じく「通話料いきなり半額」アプリ経由で電話をかけると10円/30秒で通話が可能です。こちらも基本料金は0円のため安心です。ただし通話品質にやや不安があり、あまりオススメはできなく、私の中では次点での候補です。FREETELのSIM契約をしていなくても利用ができます。
FREETEL「通話料いきなり半額」: https://www.freetel.jp/denwa/
アプリ経由での通話となりますが、相手に携帯電話番号がそのまま通知されるため普通の携帯での通話と何ら変わらない状態で通話料が10円/30秒と格安のため使わない手はありません。海外への国際電話についても通話料が10円/30秒となります。
通話料いきなり半額の使い方
まずはWebから利用登録をします。クレジットカード支払いかコンビニ支払いが選べますがコンビニ支払いは手数料を取られるため利用価値は低く、クレジットカードでの支払いをすべきでしょう。FREETELのSIMを契約している方であれば登録画面の右上「freetel会員の方はコチラ」からIDとパスワード入力のみで簡単に登録が進められます。
登録後はアプリをダウンロードして起動し、利用が可能となります。iPhone版、Android版の両方が用意されています。iPhone版アプリがベータ版となっているのがやや気になるところです。
「通話料いきなり半額」アプリ経由で通話をして利用後は、FREETELからの請求としてクレジットカード経由等で通話料を支払いします。
通話料いきなり半額アプリを利用する時の注意点
楽天でんわと同じく、フリーダイヤル、ナビダイヤル、110番などの3桁番号には発信できなく、またドコモ・au・ソフトバンクを利用中でキャリアの無料通話などを利用する場合は「通話料いきなり半額アプリ」の無料通話リスト機能を使うか、スマホのもともとの電話を利用する必要があります。
「通話料いきなり半額 by FREETEL」VS「キャリアの電話かけ放題プラン」で考える場合
利用の目安としては、ドコモ・au・ソフトバンクの電話かけ放題プランが月2,700円であるため、ざっくり比較すると、通話時間が月に88分以内かどうかでどちらがお得になるかを判断できます。「通話料いきなり半額」サービスは10円/30秒であるため、月々934円の基本料金に変更した場合、(2,700円ー934円)/(10円/30秒)=88分となるためです。
「通話料いきなり半額」を実際に使ってみての感想
問題としては評判があまりよくなく、iOSやAndroidのアプリレビューにもありますが、相手との通話で1秒位の時差が生じる、電話の音声が聞き取りにくい、電話がいきなり途切れる、無音になるなどの口コミがあったりします。
実際に私が利用したところ、電話をかけて通話状態になっているのにもかかわらず無音状態になるということがありました。また通話時に小さい音は無音になったり、若干ブツブツいう感じになり会話が聞き取りにくいなど通話品質に問題があると感じました。やや不安がありそうなので現時点では、楽天でんわの方がおすすめです。
ちなみにFREETELの「通話料いきなり半額」アプリ経由の通話に問題があるだけで、FREETELのSIMで普通に電話機能を使って通話する分には全く問題はありません。FREETELのSIMを利用して、楽天でんわを利用するという使い方でも問題ないのでおすすめです。
SIM契約者限定!みおふぉんダイアル by IIJmio
IIJmioの音声通話SIM契約をしているユーザは申し込み不要で「みおふぉんダイアル」というアプリ経由で通話をすると、10円(税抜)/30秒で利用ができます。音声通話機能付きSIM契約をしていれば月額基本料も無料で利用できます。
IIJmioの契約者限定のサービスですが、IIJmioの音声SIMを利用している方であれば請求がまとまるのでこちらを利用した方がよいでしょう。こちらのサービスもIP電話ではなく電話回線を利用してのサービスのため、通話品質は問題なさそうです。
LINE Out(LINE電話)は使えるサービスか?!
LINE Outは現時点ではやや使いにくいサービスのため、おすすめできないのですが、少し触れておきます。
LINE OutはLINEアプリがインストールされていれば安く利用ができる通話サービスです。携帯電話へは14円/分(30日プランだと6.5円)、固定電話へは3円/分(30日プランだと2円/分)と安く利用ができます。
LINEのアプリをインストールしていれば他のアプリをインストールしなくてよく、LINEの初期設定時に電話番号での認証をしていれば利用ができます。
通話時に相手には基本的には自分の携帯電話番号が表示されますが、ドコモへ通話した時は「通知不可能」または「非通知」と番号表示がされません。ここがまず使いにくい点です。
一番使いにくいのが料金の支払い方法です。通常は「コールクレジット」として事前にLINE内で通話する分のクレジットを購入しなければなりません。これからどれくらい通話するかわからないのに先にクレジット購入をしなければならないのは、かなり使いづらいです。チャージの残りを気にしながらというのは使い勝手としては厳しいでしょう。
30日プランというものもありますが、ドコモへの通知がしっかりとされないことを考えると海外に電話をしまくるという特殊な人以外にはあまり使いみちがありません。
結論としては、安さと利便性のバランスを考えると現時点では「楽天でんわ」や「通話料いきなり半額(FREETEL)」を利用した方がよいでしょう。LINEはよく使うツールなので、今後LINE Outが利用しやすいサービスになることを期待しています。
半額通話アプリのレビューまとめ
個人的には「楽天でんわ」が使いやすいのでおすすめです。通話料が半額になり、品質面でも問題はないと感じるため、格安SIMではおすすめの通話アプリです。