キャリアからFREETELへのMNP乗り替えレビュー
2016年に入り、キャリアで利用していたSIMをMNP(ナンバーポータビリティ)によって、格安SIMのFREETELに乗り替えしました。その時のウェブサイト経由での申込手順についてレビューをします。
FREETELのMNPではウェブから申込をしてもSIMカードが届いてから、切替の手続きを行えるため、使えなくなる期間がなく大変便利です。他社でも同様のサービスが出てきていますが、通常はMNPの場合、SIMカード発行からSIMが届くまでの数日間はSIMの利用ができなく電話が使えなくなってしまうことがほとんどです。
この使えなくなる期間がゼロの点からもFREETELを今回は選択しました。
準備編
ウェブ画面からの申込の前にMNP予約番号と身分証(写真撮影・スキャン)を用意しておきます。
MNP予約番号を入手する
事前にMNP予約番号を手に入れる必要があります。通常はショップに行き直接申請するか、電話で申請をします。申請をすると、口頭や書面の他にキャリアからSMSでも案内がきました。
キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク)で対応するMNP予約番号発行の電話はつながるまで長時間かかることは有名で、1時間程度は覚悟しておいた方がよいでしょう。
MNP予約番号は発行から15日間有効であるため、予約番号発行からウェブサイトの格安SIM申込をするまでの間はあまり開けないほうがよいです。予約番号の有効期間がぎりぎりだと手続きできなく、再度、予約番号の発行が必要になるかもしれません。
ナンバーポータビリティに関するこちらの記事も参考になると思います。
身分証を写真で撮って用意しておく
申込の際に、身分証(運転免許証・保険証・パスポートなど)を「web書類アップロード」という方法でアップロードする必要があるので事前に写真等で撮っておくとスムーズに進みます。ちなみにマイナンバーカードは身分証として利用不可です。
「自宅でかんたん本人確認」というSIMが配達された際に配達員へ身分証での確認を希望する場合は身分証の撮影・スキャンは必要ありません。
これらを準備できたらウェブの申込みページへ進みます。
ウェブサイトからFREETEL SIMの申込
まずFREETELのウェブページへアクセスします。iPhoneの場合は「〜for iPhone」のバナーから進みます。

まずSIMカードのサイズ(標準・マイクロ・nano)と種類(データのみ・データ + SMS・音声付[データ・SMS付])の選択をします。for iPhoneのSIMではサイズはnanoSIM(iPhone5以降はnanoSIMです)しか選べません。
音声付SIMでは、キャッチホン・留守番電話のオプションを選ぶことができ、利用が必要な場合は付けます。
個人情報の入力
氏名・住所・電話番号などの個人情報を入力します。
本人確認の選択
音声通話SIMの申込には本人確認が必要であり、「確認方法」の欄で本人確認の方法を2つから選択できます。「自宅でかんたん本人確認」はSIMカードが配達された時に配達員に身分証を見せて確認する方法で、「web書類アップロード」は先程用意した身分証をここでアップロードする方法です。どちらを選択してもよいと思います。
MNP選択とクレジットカード入力
「MNP選択」で、今回のSIMでMNP(ナンバーポータビリティ)を利用して同じ電話番号のままSIMを乗り換えするのかどうか、MNPを利用しないのかを選択します。
次の画面に進み、クレジットカードで毎月の支払をすることになるため、クレジットカードの情報を入力します。
最後に確認して申し込む
確認画面になるため、入力内容に間違えがないかを確認して、「規約に同意して申し込む」ボタンをクリックして、申込完了となります。後はSIMが配達されるのを待ちます。この間は使っているSIMは問題なく利用できます。
SIMカードの到着
私の場合は夜に申込をしたところ、次の日にはSIMを発送したと連絡があり、その翌日にはSIMが到着しました。1営業日での発送であったため、かなり早かったです。
私の地域はヤマト運輸での配達で、A4サイズより少し大きめのレターパックのようなものに入って、書類とSIMが送られてきました。

送られてきた中身はSIMカードなど以下の通り。

- SIMカード
- 納品書
- 通話料いきなり半額の100円クーポン付き案内
- 「できるFREETEL SIM」という丁寧な初期設定の解説書(これがあれば初心者でも困ることはないと思います)
- 「APN設定方法について」の案内(Android、iOS、WindowsPhone用)
- でんわでパッとMNP(MNPの開通依頼方法の案内)
MNP回線切替依頼の電話をする
SIMカードが届いたら次は回線切替依頼をするために電話をします。同封の書類を見るとわかりますが、回線切替専用の電話番号があります。他のサポートとは違う電話番号であり、すぐにつながります。このときはまだMNP前のSIMが使えるのでそれで電話をすることができます。(受付時間9:00〜18:00、年中無休)
電話口では本人確認のため、名前・住所・年齢・電話番号を伝える必要がありました。
私の場合、電話をしてから15分で切替が完了し、新しいSIMで通話とデータ通信ができるようになりました。
また回線切替には期限があり、これはMNP予約番号の有効期限日が切替の期限日になります。期限日までに切替の電話をしない場合は、自動的に最終日に新しいSIMへの切替が行われます。
APN設定をする
先の回線切替の電話を完了したら、次に新しいSIMカードをスマホに差し替えます。そしてAPNの設定をスマホで行います。

APNとは”Access Point Name”のことであり、スマホに接続先のAPN設定を行います。同封の「APN設定方法について」の案内や、「できるFREETEL SIM」の冊子を確認しながら進めればよく、簡単にできます。

これで先程の回線切替の電話からしばらく待てば、新しいSIMで利用が可能になり、すべての手続きが完了となります。
FREETEL(フリーテル)のMNPを選んだワケ
今回選んだプランは、FREETELの音声通話付きSIM「使った分だけ安心プラン(ドコモ回線) for iPhone月額基本料金」です。なぜこのFREETELを選んだかは以下の理由からです。
昼間12〜13時の時間帯に昼食のため外出するので、その時間に快適にスマホを使いたい
私は昼の時間は外食するため、格安SIMでは一番混雑する12〜13時の利用でも耐えられるSIMを探していました。この点についてはFREETELが有力な選択肢となりました。実際に契約後、今日まで利用した際に12〜13時の時間帯も極端に遅くなったことはありません。昼の時間帯でも5〜10Mbpsの速度が私の環境では出続けています。速い時は昼でも20Mbps程度まで出ます。
朝や夜の通勤時間でもストレス無くスマホを使いたい
通勤時間帯も電車ではネット環境が昼ほどではないにしろ厳しくなりがちですが、やはり情報収集の時間として通信速度は欲しいところです。FREETELでは特に朝や夕方のラッシュアワー帯も遅くなることはありません。
iPhoneを使っているので、iPhoneアプリのダウンロード容量を気にせずアップデートしたい
FREETELではiPhone向けのプラン(使った分だけ安心プラン for iPhone)が用意されており、料金が変わらずにiPhoneではAppStoreでアプリのダウンロードをしても通信容量に含まれない、つまりAppStoreのアプリダウンロードは無料で通信ができるプランがあります。これは新規ダウンロードもアップデートも含まれます。ちなみにアプリ起動後にアプリ内でアップロードがかかるものは対象外です。
iPhoneアプリは小さいものは数MBですが、アップデート時でも大きいものは50M〜200MBのものまであります。実際にマイページの通信容量を確認したところ、AppStoreアプリのダウンロードでは通信容量を消費していませんでした。
従量課金の使った分だけ課金が利用用途に合っていた
私は海外にいくこともあり、利用する通信量が月によって変わるため、最低基本料金が安く使った分だけ課金され、最大でも10GBでストップするFREETELは利用用途にマッチしていました。
3日間の上限による通信制限などがなかった
日によって多く使う日があるので、3日間の通信上限などがあると使いにくくて仕方ありません。
休日で旅行などにでかけた時は大抵この通信上限を超えるくらい利用することが私の場合は多いです。キャリアで利用していた際にも、最近は緩和されましたが、以前の3日間1GBまでが上限の際は、1日で上限に達してしまい、困ることも少なくありませんでした。
FREETELでは月の容量による上限以外の制限はないため、使い勝手が非常によいのです。
自社で端末の開発・販売をしているため新しいOSでの検証も早くサポートがよい
FREETELでは自社でAndroid端末の開発もしていることから、技術的にも安心ができ、最新端末やOSの検証もしっかりしています。iPhoneも新機種や新バージョンのiOSが出た際にはFREETELのSIMが利用できるかを検証し、問題があればすぐに対応してくれるサポートのよさは安心できます。
FREETELを使ってみて、よくなかったところ
FREETELの利用で私の使い方では特に問題はなかったのですが、敢えていくつかウィークポイントを挙げてみます。
低速通信では極端に速度が遅い
節約モードON(低速利用中)にして低速の運用をすると50〜100kbps程度に落ちてしまうため、ウェブサイトを見るのも厳しい状態になります。最大200kbpsに制限とホームページ上でありますが、だいたい50〜100kbps程度に落ちます。
ただ私の場合、これには基本的に不満はありません。逆に低速で多様するユーザーが少ないため、この価格と速度品質を維持できているのだと思います。
もし節約モードを多用して通信費の節約をしながら使うことを考え、検討している方がいるならば、FREETELは向かないかもしれません。
10GBまでしかLTEの高速通信は利用できない
従量課金で利用できるのは月に10GBまでで、これを超えると低速モードになります。翌月になるまで解除する方法はありません。
これはイオンモバイルなど一部を除いて他社でも10GB以上のパッケージサービスはなく、むしろ従量制で10GBまで使えるのは他社よりも多い方であるため、基本的には不満はありません。
たまたま10GBの最大上限まで達してしまった月があり、その際にそれ以上を購入することができなく、低速で月末まで過ごさなければならない状況になったことがありました。可能であれば20GB/月くらいまで上限額が上げられれば嬉しいですが、逆に最大でも10GBまでの利用で料金が止まるという安心感もあると思うので、これは人それぞれかもしれません。
専用アプリがなくマイページが使いづらい
FREETELではスマホのアプリがないため、マイページでの確認や節約モードON/OFFが使いにくいという点があります。
「通話料いきなり半額」という通話サービス用アプリがありますが、このアプリでは電話操作のみができ、マイページは結局ブラウザで毎回ログインして見なければならず、通信残量などを見る際にも他社と比べると不便であることは間違いありません。他社では当たり前のようにアプリでの提供をしているところが多いため、改善を期待したいところです。
FREETELへのMNPをしてみたまとめ
直近でもユーザーは増えてきているのかもしれませんが、日中の速度は10〜20Mbps平均は出ており問題ない状態です。昼の時間帯でも5〜10Mbps程度は速度が出ており、特に不満はありません。
最近では、LINEのテキストメッセージ・画像・スタンプ、WeChatのテキスト・画像・絵文字の通信量が無料になるなど、サービス品質がどんどん良くなってきているので、今後もしばらくはFREETELを使っていきたいと考えています。